「かっこうの親もずの子ども」椰月美智子(書評)

かっこうの親 もずの子ども

かっこうの親 もずの子ども

登場人物の個々のちょっとしたセリフで心を暖めてくれる作品は、ストーリーがそこそこでも満足度が高いです。(あくまても「そこそこ」。つまんなかったらダメよ)

本書でいうと、①主人公が頼みごとをした相手に対し、主人公の知らないところで彼女のために本気で頭を下げる同僚の台詞。②主人公が他の園児の親から受けたクレームを相談した時、「そんなことをする子ではない」と自信をもって否定する担任の態度。③その後で、ママ友から掛かってきた「ママ友でなく友と言えるような」励ましの電話。とか。