「うらなり」小林信彦(書評)

うらなり

うらなり

    漱石の「坊っちゃん」を「うらなり」を主人公として書き直したもの。7年ぶりぐらいの再読だが、前回と違って今回は原作を読んでからだったのでより楽しめた。

    原作の研究の成果か単に題材かよかったのか知らんが、同時代の文学作品という雰囲気すら感じさせて、パロディものにありがちな軽さを感じない。ちなみに作者は20年前に発案し、その後自分の実力が付くまで温めていたとのこと。

    しかし読書メーターの懸賞なかなか当んないなあ。