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「砂の女」安部公房(書評)

 

砂の女 (新潮文庫)

砂の女 (新潮文庫)

 

 

    昆虫採集に出かけた男がたどり着いた砂丘の村。人力での砂かきを1日でもサボると埋まってしまうという、世間から取り残され行政からも見放されたその集落は、砂かき要因として訪問者の軟禁を繰り返す恐ろしい場所だった…

    かなり突飛な設定だが、妙なリアリティがあって抵抗なく話に引き込まれていく。そして半ば強制的に同棲させられるそこそこ美しい女との関係がストーリーの根幹をなすのだが、これがまたどうにもまどろっこしくていい塩梅に焦らされる。

     追伸:冒頭の、昆虫収集家に対する偏見が凄まじくて笑える。