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「共喰い」田中慎弥(書評)

共喰い (集英社文庫)

共喰い (集英社文庫)

父の歪んだ性癖を嫌悪しつつも、年上の彼女との情事の中で自分が同じ衝動を抱えていることに気づく主人公の少年。彼女と距離ができ、自己嫌悪に陥ると同時に押さえきれない性欲に苛まれた彼は父の通う売春宿の女の元に、そしてそこから話は思わぬ方向へ…


無地の紙に2Bの鉛筆で書くという「昭和の文豪」スタイルのとおり、「純文学」の香りが充満。舞台設定その他外形的なところもあるのだろうが、そういうもの(流行りモノでないちょっと上等に感じる小説)を狙ってでなく自然に書いてる感じ。


当時物議を醸した2012年芥川賞受賞作品。