「画家たちの戦争」神坂次郎他(書評)

画家たちの「戦争」 (とんぼの本)

画家たちの「戦争」 (とんぼの本)

軍の意向を受けて、あるいは自主的に、プロパガンダ目的の戦争画を描いてきた画家達の作品とその背景の解説。


戦争とはいえ目を背けたくなるあるいは涙を誘うような作品は殆どなく、一方で目的の割に必要以上に軍人や飛行機をヒロイックに表現するでもなく、純粋に芸術作品として鑑賞できた。


解説文を読む限り軍が積極的に画家を従軍させたのは太平洋戦争のみで、その際も書きぶりについての細かな指定や注文はなかったようで、画家の側も反戦等のイデオロギーよりも芸術家としての本分に忠実だった様子。


早く竹橋に現物を見に行きたい。