「ニュース・エージェンシー―同盟通信社の興亡 」里見脩(書評)
- 作者: 里見脩
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2000/10
- メディア: 新書
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日本の通信社の歴史。
維新後に乱立した通信社の中で電通(広告業と兼業)と国際通信社の2社が勝ち残る→政府含めた各方面の様々な思惑から両社は統合され、電通の広告部門は切り離される(現電通)→戦時下で政府関与が強まっていく→敗戦後2社(共同と時事)に分割
と史実はこんな感じだが、元の電通と国際の収益構造の違いとか、統合に際しての各々の事情とか、ロイターやAPは戦時下でどう振る舞ったとか、戦後2社に分割した背景とか色々興味深い。
釣りタイトルも使わず、学術的な話をコンパクトに学べる新書のお手本的な本。