「三島あるいは優雅なる復讐」高橋英郎(書評)

三島あるいは優雅なる復讐

三島あるいは優雅なる復讐

    三島由紀夫の半生を、特にその実体験や価値観が織り込まれた作品や登場人物と絡めて追ったもの。著者は自決の翌年にも独自の三島論を発表しており、本書はその焼き直しか。

    特に正田美智子(現妃殿下!)にかかる記述は興味深く、三島とお見合いしてたとか彼はゾッコンだったが彼女はそれほどでもだったとか既にお妃選びの最中だったとかいう事実(本当か?)に加え、この作品のこの女性にかかるこの部分は彼女をイメージして書かれてる、みたいな分析が原作を読んでなくても楽しい。というか原作を読みたいという気は全く起きないw