「ロストケア」葉真中顕(書評)

 

ロスト・ケア

ロスト・ケア

    重度の要介護老人ばかりを狙い、毎月一人ずつ殺害していく白髪の男。その仕事ぶりは完璧で、手にかけた命が四十人を超えたところでようやく一人の検事がその事件の存在に気づく…

    日本の介護制度の問題点(家族介護の限界とかヘルパーの過酷な労働環境とか法制度の矛盾とか)をわかりやすく提示しつつ、ミステリーとしても二重三重の仕掛けがあってさすが日本ミステリー文学大賞

    ちなみに、俺には犯人の行いは正しいとしか思えなかった…