「人間の條件」五味川純平(書評)

人間の條件〈上〉 (岩波現代文庫)

人間の條件〈上〉 (岩波現代文庫)

人間の條件〈中〉 (岩波現代文庫)

人間の條件〈中〉 (岩波現代文庫)

人間の條件〈下〉 (岩波現代文庫)

人間の條件〈下〉 (岩波現代文庫)

    第二次大戦末期の満州が舞台。

中途半端に左翼思想に染まった主人公が、採石場での中国人労働者の管理者として、暴力や苛めの蔓延る軍隊組織の最下層として中間職として、敗戦後の逃避行で匪賊と化した集団の頭目として、人間とは何か自身に問いかけながら苛酷な道を進んでいく。

    重たいテーマだし目を背けたくなる場面も多いし主人公の左寄りの台詞が過度に理屈っぽかったりするけど、全編に渡って夫婦愛とかプロレス的展開(baby faceが追い詰められてからの反撃、半沢直樹的?)も散りばめられていて、全三巻二千頁弱を一気に読めた。


人間の條件DVD-BOX

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