「ガミガミ女とスーダラ男」椰月美智子(書評)

ガミガミ女とスーダラ男 (講談社文庫)

ガミガミ女とスーダラ男 (講談社文庫)

    作家椰月美智子が、第二子妊娠から産後数ヶ月の間に主に旦那をネタに綴ったエッセイ。

    下品でテキトーで無責任でヘンなとこ細かくて…みたいな夫の言動とそれに起因する夫婦喧嘩が全編に渡って続く。夫の並外れたアホさ加減に「しょーがねーなーこいつ」と思いつつも、世間一般の男の縮図みたいなキャラでもあって自省しながら読む部分も。

    一方で、妻(筆者)の側もそーとーに下品でバイオレンスで、喧嘩のシーンにおける罵詈雑言と物理的な攻撃の凄まじいこと。夫婦の組み合わせの妙なら「ツレがうつになりまして」の二人に匹敵するかも。