「豊臣秀長―ある補佐役の生涯」堺屋太一(書評)

 

豊臣秀長―ある補佐役の生涯〈上〉 (文春文庫)

豊臣秀長―ある補佐役の生涯〈上〉 (文春文庫)

 

豊臣秀長―ある補佐役の生涯〈下〉 (文春文庫)

豊臣秀長―ある補佐役の生涯〈下〉 (文春文庫)

    秀吉の弟、秀長の補佐官としての一生。人格者で良き補佐役という評価が定説だと思うが、治世者としても軍官としても(兄のような天才肌ではないが)かなりの力量を持っていたとのこと。

    単にマイナーな人物に焦点を当てたと言うにとどまらず、彼との会話を通じて語られる「本音の秀吉伝」でもあり、また経済学や組織論といった要素をふんだんに盛り込んだ堺屋太一らしい作品。