「東京バビロン」新堂冬樹(書評)

東京バビロン (幻冬舎文庫)

東京バビロン (幻冬舎文庫)

    彗星のごとく現れて一気にトップに上り詰めたファッションモデル。圧倒的な美貌とプロポーションに加え、不遜さや身勝手さもその人気を支える要素になっていたが、後輩モデルの台頭を意識し始めるとそれらが一気に逆回転していく…

    最初は鼻につく主人公の思考や言動が、途中からどこか憎めなくなってくる。その徹底したジコチューさが、ネタというか作者の悪ノリにすら感じられ笑ってしまう。軽めだけど良作。