「水神」帚木蓬生(書評)

 

水神(上)(新潮文庫)

水神(上)(新潮文庫)

 

 

 

水神〈下〉 (新潮文庫)

水神〈下〉 (新潮文庫)

 

 

    筑後川が近くを流れながらも地形からその恩恵には預かれず、長年水不足に悩まされてきた庄屋達の物語。 

    お上を説得し、自らも私財を投げ打って最後には大掛かりな治水工事を成功させるのだが、彼らの覚悟や情熱によって味方が少しずつ各所で増えていく様が読んでいてとても心地よい。(まあある意味できすぎ)

    最後に添えられた幸せな報告も収まりがよく、さすが新田次郎文学賞受賞作。