「英国メディア史」小林恭子(書評)
ルネッサンスにおける活版印刷の発明から、産業革命を経てインターネットの普及した現在に至るまでの英国内のメディアの盛衰史。
まず「聖書」の印刷から始まることに軽く驚く。その後は当然に新聞⇨ラジオ⇨テレビ⇨ネットの順で登場してくるのだが、中でも入れ替わらずに最後まで出突っ張りの新聞の話が際立って面白い。新規参入が(海外からも含め)絶えないこと、ビジネスモデルが多岐に渡ること、新旧問わずパクリにも差別化にも積極的なこと等絶えず動きが激しくて、それ自体が物語として楽しい。
翻訳本かと思ったが著者は日本人。