「徒然草REMIX」酒井順子(書評)

 

徒然草REMIX

徒然草REMIX

  鎌倉時代のエッセイ「徒然草」の解説本。軽いタッチではあるが単なる内容の説明に止まらず、ひと時代前の「枕草子」との対比、現代の価値観への置換え、兼好の性格分析等を絡めながら論じてて楽しい。そして本書の趣旨ではないのだろうが、徒然草枕草子も書かれてる内容は大したことないという揶揄を強く感じる。

 終章では兼好を同業者扱いした上に、「Facebookで見かける批判好きなウザい奴と同じ」「自慢しないことを自慢する自己矛盾」と切り捨てるも、最後の最後で「それでも好き」と申し訳程度のフォローで締めくくるチキンw