「朝日新聞〜日本型組織の崩壊」朝日新聞記者有志(書評)

 

朝日新聞 日本型組織の崩壊 (文春新書)

朝日新聞 日本型組織の崩壊 (文春新書)

    朝日新聞慰安婦記事捏造、吉田調書問題、池上彰コラム掲載拒否と不祥事が続いた背景について、同社の現役記者有志が明かす。

    曰く、「左翼」「リベラル」的な思想の持ち主はゼロではないが少数派で、消費増税改憲も賛成派の方が多く、むしろ問題は出世争いや保身を動機とした足の引っ張り合いやトップへの隷従といった大企業病であり、右とか左とか以前に「サラリーマン化してジャーナリズムを失った状態」らしい。

    真相に近くかつ立て直しはほぼ不可能と思わせる内容で、同紙のスタンスに批判的なはずの自分が一抹の寂しさを覚えるほど。