「その女アレックス」ピエール・ルメートル(書評)

その女アレックス (文春文庫)

その女アレックス (文春文庫)

若く美しい女が路上で誘拐され身動きのできない小さな檻の中で全裸で監禁、風呂もトイレも許されぬまま心身共に衰弱していく。一方、警察は妻を誘拐殺害された過去を持つベテラン警部に担当させるが証拠少く捜査は難航し、警部は自身の過去とも格闘し…


警部側キャラ設定が秀逸で、特に序盤の話が進展しない中でも会話のテンポに引きずられ読み進めるのだが、中盤から「えーそれまだ早くね?」な場面が続き、気付くと読み終えてた。


まあ面白いが、展開の早さが不自然なのと後半のカギとなる「女の過去」がイマイチなのとで満足度は低い。