「リスクにあなたは騙される」ダン・ガードナー(書評)

 

リスクにあなたは騙される―「恐怖」を操る論理

リスクにあなたは騙される―「恐怖」を操る論理

    本来リスクとは「被害の大きさ×発生確率」で判断すべきものだが、「極度の恐怖」に対する時ヒトは確率を無視して必要以上にそれを怖れる性質を持つ。政府や大手企業やマスコミや活動家らは、自らの利益や主義主張のためにその性質につけ込み恐怖を煽る。

    本書ではそれらの仕組みを明らかにするとともに、彼らが喧伝する事例の発生確率が如何に低いかをデータを駆使し具体的数値を示しながら暴いていく。

「なーんにも心配ないよ」とまでは言わないにしても、いろんな不安を相当程度に和らげてくれる良書。