「絶対に受けたくない無駄な医療」室井一辰(書評)

 

絶対に受けたくない無駄な医療

絶対に受けたくない無駄な医療

 

 医学的な根拠に乏しい治療や検査を撲滅しようという米国発のムーブメント。各医師会が「不要」と断じた医療行為の中には単に無意味というだけでなく人体に有害なケースも多く、本書ではそのうち100についてそれを不要とする理由を解説。

 著者が言うように医療費負担の低い日本と同列には語れないが、根本的な思想は同じであるべきだと思う。また、一見利益相反に思える医師らがこの運動の中心にいるというところに、アメリカという国の底力を感じる。

 個別事例を全て読み込むのは正直しんどいので、前立腺癌のところ以外は読み飛ばし。