「卍」谷崎潤一郎(書評)

卍 (新潮文庫)

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夫に不満のある若妻園子と、技芸学校で知り合った妖艶で奔放な光子。周囲を欺くための芝居からホンモノの同性愛に発展するが、光子の半端ない奔放さ加減が園子のみならずそれぞれの夫や婚約者までを振り回し、惑わせ、狂わせていく…


全編通じて一人称の関西弁で語られ(園子の告白)正直途中でしんどくなることもあるのだが、飽きさせない程度以上に光子があれやこれやとやり散らかし続け、特に狂言自殺後の急展開は反則に近い。


「巨匠が描く禁断の愛」みたいな紹介文が多く、大胆かつ精緻な性描写を勝手に想像していたが皆無‼︎


卍 まんじ [Blu-ray]

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