「コーランには本当は何が書かれていたか」カーラ・パワー(書評)

 

コーランには本当は何が書かれていたか?

コーランには本当は何が書かれていたか?

 

 

    イスラム過激派はもちろんのこと、一般的とされているイスラムの慣習等もコーランやムハマッドの教えとの乖離が大きく、「本来はこんな趣旨なんだよ」的に解説。

    発祥以来、学者や政治家の様々な思惑や利害によって、またそれぞれの地域にあった風習や価値観を柔軟に取り込んで行ったことで、イスラム教は面倒くさい宗教になってしまった。「イスラム的なこと」に従って自己満足をえているだけならやらない方がマシ、と手厳しい。が、そんな感じのことを柔らかな慈愛に満ちた言葉で語るアクラム氏(著者ではないが本書の主役)は素敵だ。